市場調査するときの方法を解説する
こんにちは、爽太です。
外資系化学メーカーで約9年(研究5年、営業3年とインターン)ほど働いていました。
かなり社畜でした。でも、未来のテクノロジーについて知ることができて、とても楽しかったです。
今回は社畜時代に学んだ市場調査をする方法を解説します。
市場を調べると、どれくらいお金を儲けられるか知ることができます。
一応、Wikipediaのリンクも貼っておきます。
エビデンスとなる論文を探したのですが、見つけるのが大変でしたので、諦めました。リライトで載せられたら載せようと思います。私が探せるようにお祈りをお願いします。
市場調査をするときはTAMを考えること

市場の調査って、どのように調べたらいいんだろう。

TAM(Total Addressable Market)っていう考え方があるよ
TAMとは、ある製品やサービスが、100%対象となる市場を獲得した時に、そこから得られる年間収入を示した数字です。
私は外資系化学メーカーに勤めていましたが、まず市場を調べるときは、このTAMを使っていました。というか、習いました。
みんな、「タム、タム」言っていました。マーケッターを含むプロジェクト会議のプレゼンの1枚目はだいたいタムです。大人気です。
知らない人が聞いたら、なんか怪しいですね。響き的に。
Tim Tamってお菓子もありますね。私は好きです。カロリーすごい高いですが。そのうちアマゾンのページを貼らせていただきたいと思います。
閑話休題。
TAMは、営業時代に訪問した、国内外の約100社(東証一部上場企業を含む)の方達も使っていました。みんな考えることは同じですね。
TAMを一言で表すと
「この商品、ぜーんぶ売れたら、○億円(兆円)。その為、この市場は○億円(兆円)の規模だ!」です。
全て、この文章で表すことができます。
では、実際にTAMはどうやって調べるのでしょう。
TAMってどうやって調べるの?

TAMっていう考え方を使うのはわかったけど、どうやって調べるの?

基本的にはマーケティング会社が本を出してるよ
TAMはネットでキーワードを検索するとマーケティング会社が販売している本がHitします(分野によりますが、富士経済さん、富士キメラさんがTopプレーヤーです)。
だいたい一冊の値段は20万円以上です。(高っ!!)
ネットでデータを拾ってくるのもいいですが、実際の本を見たい場合は、国会図書館(東京の千代田区にあります)に行くと無料で見ることができます。
貸し出しは不可ですが、コピーは受付に行くと取ることができます。
私はよく20-30ページほどコピーをとっていました(だいたい500円程度の出費です)。
東京以外の方はこの方法が使えません。その場合は、やはりwebからの調査になります。「○○ 市場」などで検索してみましょう。これより良い方法を見つけましたらリライトして、この部分に追記予定です。
TAMはマーケティング会社が販売している本によって書いてあることが分かりました。
それでは、具体的な市場をみてみましょう。今流行のメンズ美容のTAMを調べてみました。
メンズ美容の市場規模について

メンズ美容って流行ってきてるけど、市場規模ってどれくらいなんだろう?

富士経済がメンズコスメティクスについて2018年に本を販売してるよ
※黄色はメンズフェイスケアの商品
2020年の予測値は約1191億円。
すごい数字ですね。
ここではメンズシャンプー、メンズリンス、メンズスカルプケアなどが対象となっています。
このグラフから2010年と2020年を比較すると、このビジネスは右肩上がり、ということが分かります。
私は偶然にも何度か富士経済さんが市場調査をしている様子を見たことがあるのですが、足で聞きこみに行ったり、電話をかけたりしていました。本当におつかれさまです。
そのため、
「メンズコスメティクスは、ぜーんぶ売れたら、1,197億円。その為、この市場は1,197億円の規模だ!」です。
シャンプーの市場規模について

シャンプーって毎日使うけど、市場規模ってどれくらいなんだろう?

矢野経済研究所さんが発表しているよ
この図はヘアケア市場全体をあらわしています。
そのため、シャンプー、リンスを含め、かつらなども数字の中に入っている可能性があります。
シャンプーだけの市場規模を確認する場合、4,454億円(2018年度)からリンスやかつらの数字を引く必要があります。
しかしながら、上限値を把握することはできました。
そのため、
「シャンプーは、ぜーんぶ売れたら、4,454億円-α円。その為、この市場は4,454億円-α円の規模だ!」といえます。
この4,454億円-α円を正確に知りたい場合は、国会図書館に行くか、矢野経済研究所さんの本(120,000円)を購入する必要があります。
12万円。。。個人では厳しいですね。
TAMが使えないとき

TAMについて、なんとなくわかってきたけど、この考えが使えない時ってあるの?

そうね。すでにある市場(既存市場)についてはかなり有用だけど、新しい市場(新規市場)についてはちょっと応用ができないことの方が多いわ。例えば、メンズ脱毛やeスポーツなどね。
メンズ脱毛は大手の会社の売上を見ると右肩上がりであることが分かります。
また世間の声をまとめたサイトを見ると、男性のムダ毛処理に対して好感を持てる、と10代の女性は回答しています。
男性はやはり女性から好意を得たいと思うため脱毛をします。
彼らが成長する5年後、10年後は、今よりももっとメンズ脱毛が一般的に普及することは必然です。
しかし、これは潜在的であり市場としては日があたっていない黎明期です。
このような市場に対してTAMを応用することは難しいです。
一応、私も昔お世話になりましたゴリラクリニックさんの売上高を一つの基準として載せます(※2017年9月期 24億円)。
そのため、
「メンズ脱毛サービスは、ぜーんぶ売れたら、24億円+α円。その為、この市場は24億円+α円の規模だ!」といえます。
(個人的には直近の未来も見据えて100億円規模のビジネスと考えています。)
※脱毛ビジネスの反対は「ヒゲを整える」=シェービングのビジネスです。日本国内のシェービング市場は現時点で探せておりませんが、世界では1兆9888億円(2015年)です。
そのため、このシェービング市場のパイを脱毛市場は奪うと考えられるでしょう。
脱毛ビジネスがシェービング市場全て奪ったら、世界で1兆9888億円です。おもしろいですね(数字、でかすぎっ!!)。
まとめ
今回はTAMを使う市場について解説をしました。
市場調査をするときは、先ずweb上でキーワード検索し、適切なマーケティング会社の本をみること、です。理由は彼らのデータは信頼性があるためです。
新規市場にではTAMの応用が難しいことも分かりました。そして、市場を作って行くのは私たち消費者であることも分かりました。そのため、世間の声に耳を傾けることで新規市場の規模がある程度予測できることが分かりました。
ツイッターなどで情報を集めるのも、おもしろいかもしれないですね。
■ブログを書くための参考Youtube
コメント